活用事業のご紹介

藤守の田遊び伝承館

藤守の田遊び伝承館

千年続く文化と地域の絆を守る「伝承館」

毎年3月17日に藤守地区の大井八幡宮で行われる神事「藤守の田遊び」。千年以上の歴史を持ち、国の重要無形民俗文化財に指定されています。農作業の所作を表す田楽を奉納するのは、地域で生まれ育った13~27歳の未婚の男性の役目です。しかし本来30~40名が必要な舞手の数が、2017年には20名までに減少。地域住民の悲願だった「伝承館」は、田遊び保存会が市の支援を受けて建設した、伝統の舞を後世へ伝える施設です。


雨の日の神事も美しく盛大に

大井八幡宮に隣接する「藤守の田遊び伝承館」には、木造りの舞台と高い天井が備えられています。「藤守の田遊び」の大きな特徴である色とりどりの衣装や飾りは、実はその多くが水に弱い紙でつくられたもの。また舞のなかには大きく飛び跳ねる振り付けもあります。神事当日が雨天の場合は、神社から伝承館へと場所を移すことも可能となり、思い切り舞を披露できるようになりました。


伝統を守り継承する拠点としての役割

地域住民による「藤守の田遊び保存会」の長年の活動が実を結び、2018年2月にようやく落成式を迎えました。神事の時期以外にも、舞の練習を行ったり、「田遊び教室」の会場にしたり、様々な資料を展示して研究者や観光客に開放するなどの計画があります。藤守は他の地域と比べても、地元の絆が強い場所。やはりそれは「藤守の田遊び」を通して若い世代と年輩の世代の間に交流があるからです。大切な文化を守り、絆を守るために、建物を大事に活用していきたいと思います。

  • 伝承館内の舞台と、舞の衣装
    伝承館内の舞台と、舞の衣装
  • 看板は焼津市長の直筆です
    看板は焼津市長の直筆です

担当者からのメッセージ

守の田遊び保存会|横山道和さん 会長 加藤秋夫さん 油井尋治さん
守の田遊び保存会
横山道和さん 会長 加藤秋夫さん 油井尋治さん

全国からたくさんの方に、伝統の舞を見に来ていただきたいです。


これまでに実施させていただいた事業

焼津の魅力を内外に伝え、このまちをより楽しんでいただくための「土台づくり」を進めています。

おもてなし体制づくり事業
外国人観光客に対する「おもてなし」体制を構築するため、飲食店や宿泊サービス事業者に対して受け入れ環境づくりを目的としたセミナーを開催しました。
歴史観光ルート開発事業
井伊家とのつながりがある市指定史跡「井伊直孝 産湯の井」や、戦国時代の遺跡などを結んで歴史観光ルートとするため、遺跡整備や歴史講演会の開催等を実施しました。

平成30年度に予定している事業は、次のとおりです。
●出会い・結婚サポート事業 ●イベント開催事業 ●大井川港活性化推進事業 ●文化会館芸術発信支援事業